カテゴリー別アーカイブ: できるまで

ビリーザトナカイができるまで<その5・終>仕上げ〜彩色

 

10月の刊行に向けてただいま制作真っ最中の「ビリーザトナカイ」。

いったいどんな、きりえクリスマスブックになるのでしょう?

作者の、きりえや高木亮さんの制作現場にお邪魔して、
その制作過程を高木さんのコメント付きで紹介してきましたが、今回はその最終回です。
ぜひご覧ください。

<その5>は、仕上げ〜彩色 です。

いよいよ「仕上げ」に取りかかります。

「紙の裏にのりをつけ、白い紙に固定。のりが乾かないうちに橋を取り除き原画は完成します。」(高木さん)

仕上げ

仕上げ

白黒だけのまさに「きりえ」の原画ですね!

これだけでも世界が広がって見えます。

そして最後の段階が「彩色」です。

彩色

彩色

「印刷用の作品は完成原画を取り込みパソコンで彩色します。
そしてカラー原稿完成となります。」(高木さん)

ということで、ついに完成しました!

この絵のタイトルは「大人」です。

「ビリーザトナカイ2」の巻頭を飾る作品になります。

書籍では、サイズもデザインもちょっと違ってきますので、ぜひ実際にお確かめ下さい!

 

「ビリーザトナカイ」「ビリーザトナカイ2」は2013年10月刊行予定です。

刊行までいましばらくお待ちください!

 

ビリーザトナカイができるまで<その4>切る(4)〜(5)

 

10月の刊行に向けてただいま制作真っ最中の「ビリーザトナカイ」。

いったいどんな、きりえクリスマスブックになるのでしょう?

作者の、きりえや高木亮さんの制作現場にお邪魔して、
その制作過程を何回かに分けて、高木さんのコメント付きで紹介していきます!
ぜひご覧ください。

<その4>は、切る(4)〜(5) です。

一気に切り進み、切り終わった状態になりました。

「きりはじめからきりおわりまでの時間は、(集中力さえ続けば)切る穴の数でだいたい決まります。」(高木さん)

下絵もまだ残っている状態で、切っている雰囲気も伝わってきますね。

周りがホチキスで綴じられているのが分かります。

切る<4>

切る<4>

かなり細かい絵ですが、実際にはどれくらいの時間がかかったのでしょう?

「穴が多いほど、時間もかかります。この絵は2時間ぐらいかかりました。」(高木さん)

そして次へ進みます。

「これは下絵をはがした状態です。まだ橋は残っています。」(高木さん)

<切る1>で紹介した「橋」が、浮いている部分もつないでいるのが分かります。

切る<5>

切る<5>

下絵をはがす時には「たくさん穴のあいたレース状の原画は破れやすく台紙に固定するまでは注意して扱う必要があります。」(高木さん)とのことです。

高木さんのきりえは、細い線で絵の表情が豊かにしているところも特徴です。

線が細ければ細いほど最後まで気が抜けないようです。

次回は、最終回<その5>仕上げ〜彩色 を紹介します!

お楽しみに。

「ビリーザトナカイ」「ビリーザトナカイ2」は2013年10月刊行予定です。

 

ビリーザトナカイができるまで<その3>切る(2)〜(3)

 

10月の刊行に向けてただいま制作真っ最中の「ビリーザトナカイ」。

いったいどんな、きりえクリスマスブックになるのでしょう?

作者の、きりえや高木亮さんの制作現場にお邪魔して、
その制作過程を何回かに分けて、高木さんのコメント付きで紹介していきます!
ぜひご覧ください。

<その3>は、切る(2)〜(3) です。

切りはじめは、「ビリーザトナカイ」の主役、ビリーから!

「切る順番はだいたい中心になるキャラクターの目から。つまり一番失敗できないところをはじめに集中して切る。」(高木さん)

ということで見てみましょう〜。

切る<2>

切る<2>

大きく広がる夜空から、ビリーが切り出されていきます。

表情がある目から、迫ってくるような視線が感じられます。

さらに切り進むと、こんな感じになります。

切る<3>

切る<3>

「ときどき紙を裏返し、切り残しがないかどうかや黒と白のバランスを確認。」(高木さん)

ビリーの相棒のサンタも浮かびあがってきました!

同じ一枚の紙の上とは思えないくらいに遠近感がありますね。

高木さんのきりえの特徴でもある、その場の空気が包み込まれているような感じが伝わってきます。

 

次回は、<その3>切る(4)〜(5) を紹介します!

お楽しみに。

「ビリーザトナカイ」「ビリーザトナカイ2」は2013年10月刊行予定です。

 

 

 

 

ビリーザトナカイができるまで<その2>下絵〜切る(1)

 

10月の刊行に向けてただいま制作真っ最中の「ビリーザトナカイ」。

いったいどんな、きりえクリスマスブックになるのでしょう?

作者の、きりえや高木亮さんの制作現場にお邪魔して、
その制作過程を何回かに分けて、高木さんのコメント付きで紹介していきます!
ぜひご覧ください。

 

<その2>は、下絵〜切る(1) です。

前回、ラフがUPした絵柄、その下絵に取りかかります。

「ラフのレイアウトを実寸大に拡大し、鉛筆、筆ペンなどで下絵を描きます。
白黒に分けた下絵を完成させた時点で、どこを切るかはほぼ全て決まります。」(高木さん)

最終的にはカラーの作品になりますが、この段階では、白黒だけに分けて進めていくようですね。

下絵

下絵

ラフの段階では、おぼろげに見えていた全体像が一気に見えてきましたね。

手前には、バイクに乗ったグループが、そして奥の空にはビリーとサンタが飛んでいます!

そして、いよいよ「切る」段階に入ります。

「完成した下絵、または下絵のコピーを黒い紙に重ねて固定。二枚重ねの状態で線に囲まれた白い部分をカッターで切り抜いて行きます。」(高木さん)

切る<1>

切る<1>

「今回は下絵コピーを使用しています。色を薄く出しているのは切った線を見えやすくするためです。」(高木さん)

こんな状態から始まるんですね。たしかに下絵より絵柄が薄くなっています。そして下絵にはなかった赤い線が描き加えられています。

「あとから描き込んだ、下絵にはない赤い線は切っている最中に作品がバラバラになることを防ぐ『橋』のアタリです。。切るときはここをつなげておき、完成後仕上げの段階で取り除くことになります。」(高木さん)

この「橋」でどこを結ぶのかが、うまく切り進めていく上でのポイントのようですね。

 

次回は、<その3>切る(2)〜(3) を紹介します!

お楽しみに。

「ビリーザトナカイ」「ビリーザトナカイ2」は2013年10月刊行予定です。

 

 

 

 

ビリーザトナカイができるまで<その1>ラフ〜ラフUP

 

10月の刊行に向けてただいま制作真っ最中の「ビリーザトナカイ」。

いったいどんな、きりえクリスマスブックになるのでしょう?

作者の、きりえや高木亮さんの制作現場にお邪魔して、
その制作過程を何回かに分けて、高木さんのコメント付きで紹介していきます!
ぜひご覧ください。

 

<その1>は、ラフ〜ラフUP です。

「ビリーザトナカイ」に登場するとあるページの制作が始まりました!

まずは「ラフ」からです。

ラフ

ラフ

「構図が浮かんだら手近な手帳に万年筆などでざっと描きます。
絵の中心になる、構図のメモなので細かいところは描き込みません。」(高木さん)

「ざっと描く」という様子、分かりますでしょうか?

そして、ラフがUP。

ラフUP

ラフUP

「手帳はレイアウトだけではなくネタ帳も兼ねているので、思いついたセリフ、タイトル案なども記入していきます。」(高木さん)

高木さんの頭の中では既に出来上がっているようですが、まだまだ想像がつかないですね。

さて、どんな絵柄になるのでしょうか?

次回は、<その2>下絵〜切る(1) を紹介します!

お楽しみに。

「ビリーザトナカイ」「ビリーザトナカイ2」は2013年10月刊行予定です。